EARTHBOUND PAPAS「Octave Theory」

Octave Theory

Octave Theory

ゲーム音楽界の雄でありプログレ博士を自任する植松伸夫のバンドEARTHBOUND PAPASのファーストアルバム。
ノビヨ氏と言えばFF5の「ビッグブリッヂの死闘」あたりからわかる人にはわかるレベルで開き直り始め、あげくFF6の「妖星乱舞」でゲーム音楽にもかかわらず10分超えプログレ展開曲を投入するというフリーダムっぷりが有名ですが、今回のアルバムはわりとコンパクトにまとまった曲が多いです。しかし音作りはプログレそのもの。キース・エマーソンからの影響が強いと言われていますがこのアルバムに関してはプログレ期のジェネシスを彷彿とさせる構成ですね。
実のところ買う前は「なんでこんなのがディスクユニオンの新宿プログレ館に置いてあるの?」という感じだったのですが聞いてみて納得。正直すまんかった。
しかしまあ、ゲーム曲のアレンジとして選ばれている曲のチョイスにも一貫性があって面白いです。FF8の「Liberi Fatali」(通称魔女のテーマ)、FF7の「片翼の天使」、ロスオデの「亡魂咆哮」なんかは原曲からして完全に同じ方向で作られていますし。
こういうアルバムがヤング・パーソンズ・ガイド・トゥ・プログレッシブロックになってくれると良いのですが。