イエス「Fly From Here」

フライ・フロム・ヒア【限定盤 SHM-CD＋DVD】

CDかつ洋楽でまさかのkonozama発動。最終的にはなんとか届いたけど。
という訳でイエス10年振りの新アルバム。前に紹介した通り現在のメンバーは新ボーカルにベノワ・デイビッドを迎え、他のメンバーはクリス・スクワイア、スティーブ・ハウ、アラン・ホワイト、ジェフ・ダウンズ。プロデューサー＆アディショナルボーカルとしてトレバー・ホーンが参加し、一部曲ではリック・ウェイクマンの息子オリバーも参加しています。
タイトル曲がアルバム前半を占める組曲になっていますが、これは知る人ぞ知るドラマ時代の幻の曲。当時のブートでのみ聴くことができた名曲を20年以上を経て当時のメンバーが再構築するという趣きになっています。
ボーカルのベノワについては不安な部分もありましたがどちらかというと声芸的な意味ではよかったと思います。ドラマ時代（つまりホーンがボーカルだった時代）の曲であるタイトル曲はホーンの声、ジェフがグレッグ・レイクと共作した曲ではグレッグの声。そして新曲を含むイエスとしての曲ではジョン・アンダーソンの声。それぞれを全盛期のレベルで再現する無双っぷり。クリスがわざわざスカウトしてくるだけのことはありますね。ただ、どれも彼の本当の声ではないので今度はそういう曲も聴いてみたいです。力もあるのでそれこそイエスにこだわらなくてもやっていける気がします…。
曲については前述の通り寄せ集め感が大きく、アルバム全体としてはまとまりが無く感じるところもありますが相変わらず技術の高い人たちでそれぞれ曲の完成度は高いです。またこのメンバーにジョンも加えて一つの完成したアルバムを作ってくれることを期待したいです。