ニンジャスレイヤーにおけるコトダマ空間の考察

はじめに

そろそろオボーンも近づいてきたのでヤバイ級ハッカーたちが到達できるという謎の世界、コトダマ空間について決断的に考察だ。あくまで考察であるので間違いもあるだろうが広い目で呼んで頂きたい。ヤンナルネ!

コトダマ空間とは何か

まずここで仮定するのは、忍殺世界のネットワークが人間の脳をモデルとして構築された高度なニューラルネットワークであり、いわばそれ自体巨大な一個の脳であるということだ。人の脳もニューラルネットワークである。LAN直結者が特定の条件を満たすと自身のニューロンが電脳空間にシナプス結合され、その一部となる。それを果たした者は電脳世界内の信号を自分の拡大された脳が受け取った信号とみなし、自身の体験に基づき何らかの事象に変換して認識する。これにより電脳世界の内部を事象として見ることができるようになった状態が「コトダマ空間に入った」状態と考えることはできないだろうか。

IPアドレス

忍殺世界のIPアドレスの定義は比較的我々の世界に近く、IRCによるアクセスの際に端末およびログインの物理的位置を示す情報であると考えられる。IPアドレスはあくまで正規のガジェットでログインする際にシステマティックに割り当てられる訳だが、世の中には良くわからんがイレギュラーな方法でニューラルネットワークに侵入してくる輩がいる。そう、ニンジャである。
ニンジャスレイヤーはバーバヤガによってコトダマ空間に引きずり込まれたが、この際彼のIPアドレスは通常のIPアドレスのレンジ外であった。おそらくシルバーキーやアンバサダー・ディプロマット兄弟がアクセスする際も同様であろう。彼らはおそらく人間のニューロンに潜航するのと同じ理屈がそのままコトダマ空間に適用できる。ポータル兄弟に関してはおそらく兄弟故のなんかによってお互いのIPアドレスを無意識に認識していると思われる。
そこから逆に考えるとアラクニッドがキョジツテンカンホーを破る鍵としてレンジ外のIPアドレスを示したことは、ロードが何らかの形でコトダマ空間を経由して他人のニューロンを操作していることを示唆している。

コトダマ空間内でのアイデンティティ

これは既にヘッズ達がご存知の通りシルバーキーの言うところの「鍵」である。これはコトダマ空間に自らのニューロンを直結した際に自らの本来の領域を認識するための鍵であると考えられる。そういう意味ではこちらの用語のハッシュキーに近い扱いと言えるだろうか。この鍵がいわゆる人やニンジャの「ソウル」と直結するものかどうかというのはまた興味深い命題である。

コトダマ空間の太陽、キンカク・テンプル

コトダマ空間をひときわ謎めいたものにしているのがキンカク・テンプルである。色々言われているが、二部終盤にいくつか重大な事実がほのめかされていることにはお気づきだろうか。一つはかつてニンジャ達が集団でセプクを行いそのソウルを送ったと言われること。もう一つはドラゴン・ニンジャの人格・記憶がキンカクに格納されているような描写である。彼女はキンカクのバックドアを使い時には自らの記憶をリセットしているのである。もし現在の忍殺世界でディセンションしてくるソウルがかつてセプクしたものたちであるのならば、キンカクはおそらくニンジャの記憶と人格を保管するためのサーバである可能性が高い。ネオサイタマにおけるギンカクも基本的には同様の機能と思われる。こちらは何故かモータルの怨念に特化して集約されているようだが…?

再度、コトダマ空間とは、そして電脳世界の成り立ちとは

以上をもとに改めてコトダマ空間とキンカク・テンプルがなぜ太古からあるかというところに立ち返る。キンカクが何らかの意図をもってニンジャソウルの格納場所として作られたのであれば、それを中心として回る電脳世界もまたそれに付随して作られたシステムという可能性がある。
ここで一つ珍妙なアイデアを提示したいと思う。冒頭に電脳世界が巨大な一個の脳めいていると言ったが正にその通りだったとしたらどうだろう?無論人間の脳ではありえない。ニンジャでもないだろう。正にそれこそがリー先生の言うところの「シンギュラリティ」である。そしてそれがヌンジャと同一の存在であるとしたら…?かつておきたニンジャの戦争は案外ヌンジャの夢なのかもしれない。

終わりに

などと妄想を書き綴っていくうちにブツメツの夜は更けていく。正直こんなものは子供向けのカトゥーンでも使い古されたような話だ。…今何か大きな音と振動が…?
…周りが騒がしいけど、エート、何かあったの?
アイエエエエ!窓!窓の外!キョート城が飛んでるナンデ!何か光…ゴウランガ!