ASIA来日公演@渋谷C.C.Lemonホール

渋谷公会堂が変な名前に変わったと思ったらネーミングライツ売ったのか。それはともかくASIAオリジナルメンバーでの来日公演。自分的にはジョン・ウェットンは94年のArcangelツアー以来、スティーブ・ハウは2004年のYES来日公演以来。
序盤こそジョンの声が出ていなくて若干不安でしたが中盤からは大分よくなって来てました。スティーブ・ハウは相変わらずの唯我独尊っぷりですがその素晴らしい演奏は健在。ジェフ・ダウンズもキーボードセットはウェイクマンとかと比べてしまうと地味ですが非常に堅実なプレイだったと思います。カール・パーマーは手数が凄い。というかプレイスタイルがとにかく派手。
セットリストは以下の通り…で多分あってる。多分基本的に全公演一緒の模様。スティーブのソロだけ結構変わってるっぽい?

Time Again (ASIA/ASIA) 
Wildest Dreams (ASIA/ASIA) 
One Step Closer (ASIA/ASIA) 
Roundabout (YES/FRAGILE) 
Without You (ASIA/ASIA) 
Cutting It Fine (ASIA/ASIA) 
Sketches In The Sun(GTR/GTR)
Fanfare For The Common Man (EL&P/Works) 
The Smile Has Left Your Eyes (ASIA/ALPHA) 
Don't Cry (ASIA/ALPHA) 
In The Court Of The Crimson King (King Crimson/In The Court Of The Crimson King) 
Here Comes The Feeling (ASIA/ASIA) 
Video Killed The Radio Star (The Buggles/The Age of Plastic) 
The Heat Goes On (ASIA/ALPHA) 
Only Time Will Tell (ASIA/ASIA) 
Sole Survivor (ASIA/ASIA) 
アンコール
Ride Easy (ASIA/Heat of the MomentシングルB面)
Heat Of The Moment (ASIA/ASIA) 

なんと「ASIA」収録曲は全部やる一方で「ASTRA」以降は一切カット。完全にオリジナルメンバーでのツアーということでやりたい曲をやったと言う感じ。初期のツアーはこんな感じだったんでしょうか。個人的には影の名曲「Without You」が聞けたのが感涙モノでした。後は各メンバーゆかりの曲が一人一曲ずつ。ウェットンのチョイスが「宮殿」なのは意外といえば意外。ってか誰も直接は関わっていない曲なのに…。ファンファーレは3人でやっていた曲を4人でやるということで、中盤のロックンロールパートをアレンジしてスティーブとジェフが素晴らしい掛け合いを見せてくれました。ラウンドアバウトは意外とジョン(ウェットンの方ね)の声でも違和感がない。というか実はメインパートは誰でも歌えるのでは?でも中盤の転調するところは流石にきつそうでした。ダウンズはラジオスターの悲劇の時わざわざ当時のジャケットとサングラスを引っ張り出してきていて笑った。後はやっぱり「Sketches In The Sun」ですね。スティーブのソロですが、一見穏やかな曲でありながらものすごい指の動きしています。前の来日公演での「To Be Over」でも思ったけれど一人であれだけの音を重ねることが出来るのは職人芸の一言につきますね。
アンコールはアルバム未収録の「Ride Easy」とお約束の「Heat Of The Moment」。前者は未収録と言いながら昨今のベスト盤には必ず入っているのである意味順当かもしれません。セミアコースティックな感じで。後者は最後皆での大合唱。盛り上がりました。
全体としては82年頃のASIA初期のツアーを再現するという感じで、特に日本公演ではジョンが来られなかったこともありリベンジ的な意味合いもあったと思いますが、それ以上に同窓会的な選曲である印象を受けました。ただ、どれもやはり質が高く満足できる公演でした。