永野護「ファイブスター物語」連載再開、真の「リブート」の意味

実はこれを書いている時点でまだ読めていない。というか今月のニュータイプが都内はもうほとんど手に入らない。それほどまでにこのFSSという作品のインパクトは大きかったのだと思う。
映画「ゴティックメード」でFSSのキャラが出てきた時はまだファンはGTMはFSSの裏の存在だろうと思っていた。ある意味作者を甘く見ていたのだろう。だからこそ「本編の設定・用語を全てGTM側に合わせる」今回の変更は驚きだった。ただ、この手の設定変更やデザイン変更は程度の違いはあれ過去にも散々やってきた訳で、ファンはそのうち普通に受け入れていくのだと思う。
連載休止前、休止中にも散々伏線はあった。「プロムナード」は明らかにFSSを別の形で展開するためのテストケースだった。しかしその中でも大きかったのはマシンメサイア「オージェ」の存在。過去何度も別バージョンを出してきたこのロボットについてデザインズで「これが最終稿」というような発言が出たのを当時意外に思った記憶がある。しかしこれが今思えば最大の伏線だったのではないだろうか。30年近くリファインを続けてきたエルガイムエルガイムMk-II、そしてオージェ。その中でも最もインパクトが強いオージェについて永野護が納得したバージョンが出来た時点でFSSはエルガイムの世界観やデザインラインを踏襲する必要性は無くなったのだと推測できる。これからのFSSは真の意味で永野護オリジナルの世界として展開していくのだろう。そこにはエルガイム世界とのつながりの象徴である主人公「レディオス・ソープ」ももう不要かもしれない。
ま、また作者が飽きたら戻る可能性もあるんですけどね。