グラナド・エスパダにステ振りは必要か否か

あ、基本的にお題に絡めて雑談はしますがそれに直接答えるつもりは無いです。模範解答があるようなものではないでしょうしそもそも模範解答を出すのが大嫌いな人間ですので。
http://www.granadoespada.jp/barrack/000142.html
えーっと、そういうゲームの基本設計レベルの部分を開発でもない人間がこの後に及んで問い掛けるのはどうなんですか?(笑
という根本的な疑問は置いておくとして。
今回の記事については議論の方向性自体が少々的を外しているように思えます。

そんな対戦格闘ゲームでさえ、全てのキャラクターにおいて絶妙なキャラバランスが施されていると評価されているものは、とても少ないという厳しい現状です。それほどまでに、キャラバランスの設定というものはシステムやパターンが増える度に飛躍的に難しくなっていきます。
 そんな世界に、ステータスの自由度を追加したらどうなるでしょうか…。

対戦格闘の世界にステータスの自由度を付け加えるというのは実際やっているゲームも多いです。その場合は最終的にほぼ無敵なキャラを作って俺TUEEEEEするのがプレイヤーのモチベーションとなりますしゲーム作成側もそれを意識してバランス調整を行います。そしてこの構図はある意味MMORPGにおける普遍的なモチベーションの保たせ方です。その結果

 また、MMORPGの世界において仮にステータスの割り振りができたとしても、上記の現状から各ジョブやスキルの育て方にはいくつかの「定石」のようなものがあり、「満足のいくキャラの個性」というのは、その定石から微量な波を付けたもの、という印象を持っています。

と言った所謂「量産型」のキャラが生まれていくわけです。
今までのMMORPGではステ振りに制限を課すことで「クラスらしさ」を持たせ*1、その反面プレイヤーの個性を縛ってきたきらいがあります。特に韓国量産MMOはその傾向が顕著だと言えます。ROのような例外もありますが。ROでは所謂「ネタステ」のキャラも十分市民権を持っておりそれを個性としている人も多いです。
ここで大事なのはクラスの概念によってプレイヤーは自分のクラスに適したロールを嫌でもプレイすることとなる点です。一人で全てを行うことができないが故に結果的に戦うためのコミュニティが形成されていくのです。
第二世代MMOになってクラスの概念を崩したMMOが多数リリースされると今度は一人で何でもこなせる万能型が全盛となって来ています。このようなゲームではスキルがステータスの役割を果たします。また万能型が盛んなためにゲームはほとんどソロプレイが主体となり運営側は逆にプレイヤーのコミュニケーションの場を生成するために四苦八苦することになります。
所謂第一世代と第二世代の良し悪しについては諸説あるでしょうが、ゲームの目的がキャラクターのレベルを上げて何かの目的を果たすものである以上量産型ができるのは避けられないことです。そしてゲームの世界ではキャラクターの能力を数値化しなければ処理できない以上ステータスというものの存在を否定することは出来ません。0と1の世界では数字以外に個性を表すものは作れないのです。そしてその数字だけの世界の中でもプレイヤーが自分たちの個性をステータス、スキルからプレイスタイルまで全部ひっくるめて発揮しようとしていることを無視して欲しくは無いと思います。

*1:主に装備のステータス制限という形で表現される