無断リンク論争について思うこと

なにやらあちらこちらに拡散しつつ行われている模様。火種になったのはid:rir6氏の記事で、これ自体非常に突込みどころが多い記事であるのは事実。問題なのはid:rir6氏の論法はともかく結論が比較的まともであるがゆえに反論側があからさまに感情的、または重箱突付き的な反論が目立ってしまうこと。これは明らかに反論側は損でしょうな。
無論WWWというサービスにコンテンツを載せる以上多くの人にそれが配信されることは自明であって、それを拒否したいなら自分から何らかの技術手段に訴えなければいけないのは当然でしょう。チラシの裏という言葉がありますが少なくともこのインターネットには「標準的な設定である限り」チラシの裏などは事実上存在しません。
しかしながらグラフィカルなブラウザも普及していない10年前ならいざ知らず現在のネット上のコンテンツの多様化ぶりはとどまる事を知りません。そしてその流れの中で生まれてきた今回の無断リンクの是非だけでなくディープリンク禁止、HTMLの様々な特殊タグ、そして機種依存文字といった問題。こういったものは多くの場合公開する側が特定の意図を持って行っているものですが参照する側がそれを知る術はありません*1。このような「公開する側と参照する側の意図のズレ」が技術の進歩によるコンテンツの種類の増加とともに増大していっています。
ルールを作って制限することは簡単です。でもそれは所詮その場限りのものでしかありません。単にルールルールと叫ぶだけではなくルールで足りない部分はお互いが相手の立場にたって考えること、そして色んな人が言っていますが相手の意図が見えないのであれば積極的に対話を行う(もちろん事前に。事後にしてもしゃーないでしょ^^;)ことが大事ではないでしょうか。

*1:実際のところは特殊タグも機種依存もコンテンツの作り手が意識すれば回避できるものである以上そちらが回避するのが当然なんですけどね