北島康介、日体大院を自主退学

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060502-00000016-sanspo-spo
同日にサッカー・ヘラクレス平山相太筑波大学を退学する記事も出ていたわけですが。
http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=sports&d=20060502&a=20060502-00000074-sph-spo
この二つの記事は一見同じように見えますがプロ化されているかどうかという点で実情は随分違っていると思います。平山は既にヘラクレスとプロ契約を結んでいるわけで、後は夢に向かって邁進するのみ。そういう意味で自然な流れでの退学ですし彼にとってもそんなにマイナスにはならないでしょう。しかし北島の場合は一応日本コカコーラが半スポンサー*1としてついてはいるものの、資金面はプロ選手に比べると厳しいでしょう。
彼は今23歳。プロスポーツの世界では若手になるかもしれませんが、水泳界においてはこの年齢になって競技を続けられる選手はごく一握りです。ジュニアの選手はジュニアの大会が一杯あります。大学になれば大学の地方大会から全国大会まで、そして非公式な対抗戦が腐るほどあります。しかし大学院、実業団になると大会に出る機会は激減します。実業団ならまだマシですが一番問題なのは大学院時代で、この時代は本当に中ぶらりんな状況になります。正直彼が大学院に進学した意味はあったのでしょうか?千葉すず山本貴司夫妻のように海外留学した方が彼のキャリアとしても良かった気がします。大学院生は大学の試合に出られない。この点は今後有力選手の将来のためにも改善すべきです*2
この前の日本選手権での惨敗は色々理由はあるでしょうが上記のようなことも少なからず影響していると思います。そして日本選手権の入賞者クラスであっても大学卒業とともに引退していく現状とも無縁ではないでしょう。大学院生、社会人の試合の機会、練習の場を増やすことで選手寿命も延びますし、日本水泳界のレベルも上がっていくのではないかと*3

*1:一応所属になっているけど彼の練習環境は基本的に古巣の東京SCのはず

*2:そもそも医学部生は6回まで出られるんです。おかしくないですか?

*3:って10年以上前のスイミングマガジンにも書いてあった気がするぞ。何にも変わってないな、この世界。