ライトノベルの評価の難しさ

スレイヤーズを語る困難さは、南総里見八犬伝を語る困難さに近い
かーずSPさんの所で紹介してあって読みました。本文もさることながらコメント欄で交わされている議論が非常に興味深いので紹介。
私自身スレイヤーズは高校時代に知り合いから「これ面白いから読め」とか言われて借りて以来一通りは読んでいます。神坂一は言われてみると確かに意外なまでに評価されていないですねぇ。田中芳樹水野良に比べれば商業的な成功という点では勝るとも劣らないとも思うのですが。
スレイヤーズという作品自体は元々一発もので設定もそんなに詳しいものでは無かったと記憶しています。その後続編で敵を増やすために魔族からみの設定が増えていき、世界の体系自体は「白銀の魔獣」でゼロスを出し、その後彼の口を借りてスレイヤーズ世界での魔法の概念を語らせた時点でほぼ完成していたと思われます。その世界観は今から見ると非常に現実味のあるものですが、如何せん読んでいる読者層はそこまで考えず、ギャグシーンで爆笑したりリナの破天荒っぷりに燃えたりしてるというのが現実なわけだったりします。そういう意味では始めから「富士見ファンタジア」という世間一般には「お子様向け」な枠に押し込めたのが誤解される要因なのかもしれません(あーでも水野良も富士見ファンタジアとか角川スニーカーとかの方面だな^^;)。後はやはりノリの問題で水野良の「ホンモノ」と神坂一の「パロディ」という見方をする人が結構多いというのもあるかもしれないです。
何にしろ神坂一はもう少し評価されて然るべきだと思ったり。「スレイヤーズ以降」となると商業的には今一ぱっとしてない感がありますけどシェリフスターズも地味に名作ですし。

追記。あまりリンク張ってトラックバックされるのもアレなのでリンクしませんが紹介したところの翌日の日記に続きが書かれております。そちらもライトノベル好きには面白い内容ですのでセットで読むことをお勧めします。